「ほめすぎると甘やかしになりませんか?」
「叱らないと育たないのではないかと不安です」
子育てをしていると、こんな疑問を持つ保護者の方は少なくありません。特に、外では頑張っているのに家で気持ちが緩むお子様を前にすると、「どうしてほめていいのか」「どう関わればいいのか」と悩んでしまうこともあります。

でも、安心してください。
ほめることは、甘やかしでも、行動を思い通りにさせるための手段でもありません。
むしろ、子どもが自分の力を取り戻し、次に進むために欠かせない関わり方なのです。
ほめることの本当の意味
多くの保護者が「ほめる=甘やかす」と思いがちですが、それは違います。
ほめることは、子どもにとっての「安全基地」をより強固にする行為です。子どもはほめられることで、「自分は認められている、価値がある」と感じることができます。これが自己肯定感につながり、次の挑戦や感情のコントロールにもつながっていきます。
大切なのは、ほめることを「行動を思い通りにさせる手段」として使わないことです。「勉強したからほめる」「手を出さなかったからほめる」という条件付きではなく、子どもが頑張ったこと、努力したことそのものを認めることが本質です。
放課後等デイサービスでのほめる関わり
放課後等デイサービスでは、子どもの小さな変化や頑張りを見逃さないことを大切にしています。その流れは大きく3つです。
① 観察する
まずは子どもを丁寧に観察します。顔の表情、手の動き、呼吸や姿勢など、普段は気づかない小さなサインを見つけます。「涙が出そうになっているけど手を出さずに我慢している」「深呼吸して落ち着こうとしている」、そんな小さな努力もすべて観察の対象です。
② できたことを見つけてすぐほめる
小さな行動や努力を見つけたら、すぐに声をかけます。
- 「手を出さずに我慢できたね、えらいね」
- 「深呼吸して落ち着こうとしていたね、よく頑張ったね」

タイミングよくほめることで、子どもは「自分の頑張りはちゃんと見てもらえている」と感じ、
自己肯定感が高まります。
③ できていることも見過ごさずにほめる
日常の中で「当たり前」に見えることも見過ごさずほめます。
- 挨拶ができた
- 道具を片付けた
- 小さな我慢ができた

こうして日常の小さな成功体験を積み重ねることで、子どもは安心感を得て、
次に挑戦する意欲を持てるようになります。
ご家庭でも使えるほめ方の具体例
放課後等デイサービスでの実践は、ご家庭でもそのまま活かせます。
- 手を出さずに我慢できた → 「手を出さずに我慢できたね、えらいね」
- 深呼吸して落ち着いた → 「自分で気持ちを落ち着けようとしていたんだね」
- 宿題の途中まで頑張った → 「途中まででも取り組めたね、よく頑張ったね」
- 学校から帰ってきた → 「今日は最後まで学校に行けたね、えらかったね」
- 嫌なことに挑戦した → 「嫌なことでも挑戦できたね、すごいね」

ポイントは、行動だけでなく努力や姿勢も含めて認めることです。
落ち着くまで待ち、そのあとすぐにほめることで、
子どもは「行動と承認がつながる」体験をします。
おわりに|ほめることは子どもの力になる
- 観察して、できたことを見つけてすぐほめる
- 当たり前のことも見過ごさずにほめる
- 家や施設が「安心して戻れる安全基地」であることを伝える
ほめることは甘やかしではなく、子どもが自分を信じて次に進む力を育てる行為です。
家で気持ちが緩むのも、安心できる証拠。

落ち着いたことや頑張ったことをほめる関わりが、お子様の次の挑戦につながっていきます。
保護者の方も、どうか「よく頑張っているね」と、ご自身をほめてあげてください。

