発達特性のあるお子さんと放課後の学習に悩む保護者の方へ
「どうして宿題をやらないの?」
「何度言っても机に向かわない」
「結局、毎日怒ってしまう…」
放課後、宿題をめぐって親子で疲れ切ってしまう——。
これは、発達特性のある(診断の有無にかかわらず困りごとを抱えている)お子さんのいるご家庭で、とてもよく聞かれる悩みです。
保護者の方は決してサボらせたいわけでも、甘やかしたいわけでもないですよね。
「この先困らないように」
「少しでも力をつけてほしい」
そんな思いがあるからこそ、声をかけ、関わっているのだと思います。
それでもうまくいかないと、
「私の関わり方が悪いのかな」
「やる気を育てられていないのかな」
と、自分を責めてしまうこともあるのではないでしょうか。
でも、まずお伝えしたいのは——

宿題ができないことは、やる気や性格の問題ではないことがほとんど
だということです。
なぜ宿題ができないのか
発達特性のあるお子さんにとって、放課後は想像以上にエネルギーを消耗している時間帯です。
学校では、 – 周囲の音や人の多さに気を張る – 授業のスピードについていこうと集中する
– 集団の中でルールを守ろうとがんばる
こうしたことを、無意識のうちに続けています。
そのため、家に帰る頃には、 心も体もエネルギー切れに近い状態になっていることが少なくありません。
そこへさらに「宿題」という課題が加わると、 脳がうまく切り替えられず、動けなくなってしまうのです。

これは怠けではなく、 がんばった結果として起きている反応です。
宿題が「高いハードル」になってしまう理由
宿題には、実はたくさんの工程が含まれています。
- ランドセルを開ける
- 宿題を探す
- 教科書やノートを準備する
- 問題を理解する
- 書く
- 考える
- 見直す
大人から見ると一続きに見える作業も、 子どもにとっては一つひとつが別のハードルです。
特に発達特性のあるお子さんは、 – 何から始めればいいかわからない – 終わりが見えず不安になる – 失敗への不安が強い
といった理由から、 「始める前に心がいっぱいになってしまう」ことがあります。
その結果、 ぼーっとする、違うことを始める、怒り出す、といった形で表れるのです。
「できない」より「できた」に目を向ける
ここで大切にしてほしい視点があります。
それは、

できなかったことよりも、できたことに目を向けることです。
- 机に向かおうとした
- 教科書を開いた
- 1問だけ解いた
- 途中で投げ出さなかった
これらはすべて、立派な「できた」です。
小さな一歩を認めてもらえることで、 子どもは「やってみてもいいかもしれない」と感じられるようになります。
結果よりも、 取り組もうとした過程をほめることが、次につながります。
家庭でできる3つの工夫
ここからは、家庭で無理なく取り入れられる工夫を3つご紹介します。

①最初のハードルを思いきり下げる
「全部やろう」ではなく、 「1問だけ」「5分だけ」で十分です。
始められた時点で、その日は合格。 続かなかったとしても、責める必要はありません。

②見通しを立てる
宿題を全部出して、 「今日はこれだけ」と一緒に確認します。
終わりが見えるだけで、 子どもの不安は大きく減ります。

③ がんばった後の楽しみを用意する
宿題の後に、 – 好きな遊び – 短い休憩 – 一緒に過ごす時間
など、小さな楽しみをセットにしてみてください。
「がんばったら、ちょっといいことがある」
その感覚が、次の行動を助けてくれます。
宿題は「できるようになる」ための通過点
宿題は目的ではなく、 力を育てるための手段です。
今できないからといって、 この先もずっとできないわけではありません。

安心できる環境で、 少しずつ成功体験を積み重ねていくことが、 遠回りに見えて、いちばんの近道です。
最後に

宿題ができない日があっても大丈夫です。 怒ってしまっても、やり直せます。
保護者の方が悩みながら関わっていることが素晴らしいでことです。
このブログが、 「一人じゃない」と感じられる場所になれたら嬉しく思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。次回もお楽しみに!
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